【辞めたい理由はそれぞれ】感情で転職してしまう料理人は損しかない
今回は「料理人あるある」の、感情が高ぶって勢いで辞めてしまうと損をするってお話です。
料理人って我が強い人多いですよね。マジで。
何かしら経緯があっても、結局は自分が損しちゃうんですよね。
何を損するのか?
一言で言っちゃえば「信用」ですね。
社会的な信用を損なう
人間関係の信用に傷をつける
大したことないと思っていませんか?
思っている以上に大きな波紋となりますよ?
感情で辞めて転職する料理人は2つを失い続けます
そういう私も過去に感情が高ぶって、投げつけるように辞めてしまった経験があります。
当時レストランで働いていて、普段から自分中心にしか考えられない上司との小競り合いの末、勢いで辞めてしまいました。
辞める瞬間は「言ってやったぜ!」って気持ちでした。
しかし、冷静になると「やっちゃった・・・」って思いましたね。
後で嫁さんに怒られるし・・・
当たり前です。
そのときに失ったものが、今回の損をするものとなります。
社会的な信用を損なう
収入や勤続年数など、社会的に認められている信用を失います。
車を買い替えるなど大きな買い物で、ローンを組むときに審査が通らなくなります。
また、急に会社を辞めると、各種健康保険や年金類が無くなり、緊急時の対応が困難になります。
家族がいるなら、そのことも考えておかなければいけません。
頭に血がのぼっていると、「社会的な信用」を損うなんて考えていられません。
なので、これを読んでくれてる今、少しでも心に止めておいてください。
あなたの後ろに家族が付いているなら、対応をよく考えた上で行動しましょう。
料理人としての将来性を損なう
私自身が料理人で、感じているのは「料理人は出世が遅い」こと
勢いで辞めてしまうと、さらにこの「出世」に大きく影響を及ぼします。
出世だけが将来性ではありませんが、職場があなたを認めてくれた結果が出世とも言えます。
そう考えるなら、無関係ではありませんよね。
料理人の出世は、
- 会社内で役職が上がる
- 同業者からの紹介で他の会社で立場を上げる
- 店舗経営はお客が増え、同業者や業者から認められる
おおきく、この3つのケースです。
それぞれのパターンで将来性を損なうには理由があります。
会社を急に辞めると将来性を損なう理由
まず会社を辞めてしまうと、中途採用で他の職場を探す形になりますよね。
ホテルやブライダル関係で料理人が必要な「会社」へ再び就職するなら、もともと働いている調理師たちより下の立場へ就くわけです。
たまたま良い就職先があって、たまたま偶然、いいポジションが空いていて、在籍している調理師よりあなたが優れているなら将来性があると思いますけど、そのような偶然を引き当てる、「賭け」に挑むのは分が悪いとかし言えないでしょう。
勢いだけで急に辞めず、下調べさえすればこのような事態にはなりません。
急に辞めると同業者からの紹介も怪しくなる理由
料理人の出世は、2のケースが多いと体感しています。
職場で人が辞めるとなったときに、穴埋めのため求人を出すよりずっと先に、同業者のネットワークで声をかけあうからです。
ここで、重要なポジションの人材を募集する場合、あなただったら「前職を勢いで辞めた料理人」を推すでしょうか?
もちろん、辞めた理由が同業者なら共感できる部分もあると思います。
そして、年齢や職歴などの条件がピッタリだったらアリでしょう。
だけど、募集に集まった人を選別する立場からすると、マイナス評価でしかありませんよね。
人を選ぶ立場の人は、決めた責任があるからです。
このような観点から、あなたの将来性を損なってしまいます。
周囲の評判が悪くなるとあなたの足を引っ張る理由
最後に3.は独立後のケースです。
この場合には、「勢いづいて辞めてしまう」より、「勢いづいて当たり散らしてしまう」となるのですが・・・
オーナー兼調理長になると、もう周りには注意する人がいません。
なので、従業員にとっては苦痛でしかなく、仕事は続きませんよね。
こういった噂ってのは、周りに広がるもので、能力のある従業員が来なくなります。
(実際、そういうお店をいくつか知っているので・・・)
飲食店にとって、従業員がいないのは大打撃です。
お客さんも増えませんし、近隣店舗からの評価も下がってしまい、あなたの将来性を下げる結果となってしまうのです。
料理人の将来性=出世が全てではないけど・・・
料理人には出世は無縁。
それより調理技術と知識を追い求めておけばいい。
立場なんて後から付いてくる。
そう思っているなら。間違いです。
それは、黙々と調理技術を磨いているのを、立場のあるのに認めてくれて、見守っていてくれる人がいる・・・そんな限られた料理人だけの話です。
そうでないと、あなたを引き上げてくれる人がいないので、普通は、まぁ・・・現状維持ですね。
かと言って、出世をガンガン追い求めるのでもありません。
ただ、出世をして立場が上がると、どこかの料理長や、食品会社の部長など、関わる人の立場も変わってきます。
そのレベルの意見交換で得た知識で、自分も次のステージへ行けるようになります。
さらなる料理を追い求めるためには、出世をしてそれなりの地位と立場は必要になるので、勢いに任せて辞めてしまうのでは、あなたの将来性にとって大きな損失となります。
「感情は宝」怒りは悪ではない
何度も言っていますが、感情のまま勢いで辞めてしまうのは大きな損失になるので止めましょう。
ただ、感情を表に出すのは、立場が上がると逆に必要です。
自分より年齢が上の人を注意したり、または改善のため、調理場全体へ声を荒げて注意を促す(疲れるから嫌なんだけどね・・・)場合も出てきます。
それができない人は、厨房を束ねる素質がないですね。
どんな仕事でもそうですが、「嫌なことでも言わなければいけない事を言えない人」って組織をまとめるセンスがないと思っています。
すごくつらい役回りです。
でも誰かがやらないといけない役目です。
現代ではハラスメントの都合で、優しく注意して、本人が気付くように促す指導が多いですけど、それだけでは組織の動き全体が遅れてしまいます。
人が食べる料理を扱う仕事では、それでは遅すぎます。
感情を高ぶらせて、言いづらい事を言って人を動かせるなら、人をまとめる才能があると思います。
その源泉となる感情を、正しい方向へ向かわせるコントロールをすればいいだけですから。
あなたの価値を高めれば損失は減らせます
そうは言っても、意見がぶつかる相手がいるから仕方ない。
いつも我慢をしてるけど、もうヤバイかも・・・
それなら、料理人としてあなたの価値を高めれば損失は減らせます
今は、料理人は料理を作れて当たり前。
と評価され始めています。
私自身が料理人なので、自虐的に言っちゃいますけど、料理人って料理を追求する職人さんってイメージと、食品衛生で守られているのを逆手にとって、料理以外していないと思っています。
そして決め台詞は、「私たち(俺ら)は料理人だから。」
・・・だから何?昭和の時代じゃあるまいし、まさか料理だけ作っていればいいって思ってんの?
ってのが、私の持論です。
料理人が料理だけを作っていればいいと思っているのは、少し古い考え
今はプレゼン能力が求められ、マルチに特性を生かす人材が求められている時代です。
具体的には料理も求めつつ、さらに個性を活かした特技を仕事レベルまでに昇華させた人材が高い評価を受けます。
私を例に出すなら、料理人以外に、このサイトを運営していますよね。
(本職)
- 料理人歴20年・・・西洋料理と製菓が作れる
(パソコン関係が得意)
- Excel・・・原価計算、資料作成、発注システム構築、棚卸システム構築
- Word・・・資料作成
- Photoshop・・・料理写真の調整、各種メニュー、販促物作成
- Illustrator・・・Web、チラシ用画像作成
- Webマスター(サイト運営)・・・Webマーケティング、SEOの基礎知識、SNSマーケティング、Webによる自己ブランディング理論、コピーライディング、セールスライディング、その他
- 動画編集・・・内部資料作成
- その他Webに関する知識
※料理用の専門書はもちろん、パソコン関係も専門書やセミナー動画、ノウハウも購入して勉強しています。
こんな感じなので、パソコンに疎い人の多い料理人の中では重宝されていると思っています。
私の場合は、たまたまパソコン関係だっただけで、それがガーデニングでもDIYでも趣味のレベルを高めればいいだけです。
こういった本職+(高レベルの趣味)のスキルがあれば、感情的に動いてしまった後の再就職先でもプラスの評価でしかないので、身に付けておくのをおすすめします。
趣味なら何でもいいのですが、参考までに料理人にあったら役に立つスキルと、効率的な習得方法を紹介します。
和食料理人におすすめ。仕事では直接活躍しませんが、将来性が激上がりします。
和食は外国人から非常に高い評価を得ているのは知っていると思います。
なので、簡単な会話ができるだけでも、好待遇で世界中のホテルで仕事へ就けます。
まぁ・・・ちょっとぶっ飛んだように聞こえたかもしれないですけど、めちゃくちゃ需要があります。
外国人の宿泊客の多い外資系ホテルでは、幹部が外国人なので英語が話せる日本料理人はメリットしかありません。
空港周辺の日本料理店でも高い需要があります。
無料期間をつかってスマホだけで学べます。しかもコスパが最高。
※日常会話ができれば副業で稼げるスキルです。
ウェブデザインって、名刺やポスターなどの元となる画像データを作ることなのですが、これが意外にも料理人と相性抜群なんです。
自分が少しできるから言い切れます。仕事でめちゃくちゃ役に立つし、いきなり準プロ級になれます。
例えば、名刺を作るなら、会社名、役職、名前などを、画面の中でセンス良く配置するのですが、これが料理の盛り付けとまるっきり同じ。
お皿全体で大体の盛り付けをイメージして、食材のバランスを取りながら、かつセンス良く盛り付ける・・・料理人がいつもやっていることですよね。
普通の人はここで悩むのに、料理人はすでにデザインのセンスが身に付いているので、あとはパソコンの操作方法と基礎さえ覚えれば作れちゃいます。
しかも専門的に覚えたデザインの知識で、本職である料理の盛り付けのセンスも上がって一石二鳥でおすすめです。
7日間の無料期間でデザインが学べます。
本気のパソコン塾
※スクールで学んだ後は副業で稼げるスキルです。
向き、不向きとか、好き嫌いもあります。だけど、やるか、やらないかはみんな同じです。
行動しないと変わらないのは、料理も一緒です。
【短気と投げやりは違う】準備をする料理人が生き残ります
料理人が得意なのは料理で当たり前の時代です。
職人さんと呼ばれ、ありがたがられる空気感は薄くなっています。
なら、料理を追求しつつ趣味の延長で他のスキルも身に付け、今のうちに一歩先の料理人となれば、次の就職先へ行くことになっても高い評価を受けれます。
(現に私自身で実証済みです。)
あとは、前もって準備をしておくことも大切です。
仕事の情報を集めるための基盤を作っておくのです。
ハロワやフリーペーパでは、いい求人はめったに出ませんからね。
だからと言って、周りの料理人に声をかけてしまうと、すでに「辞めたい」と勘違いされめんどうな事になると困るので、転職サイトが都合がいいです。
あらかじめ登録をしておき、いつでも情報を取り出せる準備をしておいて損はありません。
あと強いて言うなら、あなたが辞めたいとなったタイミングで、都合良い就職先があるわけないと思います。
多分、そのタイミングで並んでいる仕事先から選ぶだけですよね?
それなら、前もって情報を集めておいてもいいんじゃないかな・・・と私は思います。
ここまでお話したので、料理人に向いている転職サイトをいくつか選びました。
あの。。。知らない方がいると思うので一応お伝えします。
どの転職サイトでもそうなんですが、登録しないと見れない求人がたくさんあって、普通はそこから選びます。
登録しないでサイトを見てもいい求人は見れないので、先に登録をおすすめします。
転職サイトはそこまで違いってないんですよ。
なので大きく広いサイトで掘り出し物を探して、狭く濃い転職サイトでピンポイントで探すため、いくつか登録するのが賢い方法です。
まずは広く浅く。業界最大手で間違いない。
料理に関わるなら抑えておくべき転職サイト
※東京23区、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山在住の方のみ限定
飲食特化で公開されていない求人が多数。該当地域なら登録すべきサイト。
※東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県在住の方のみ限定
さらに狭く、深く、範囲超限定型の求人サイトです。掘り出しものの求人をもとめるなら。
※東京都内在住の方のみ限定
最近は、有料で良質な就職先を紹介する転職サイトもある中、無料で良質な仕事先を見つけるコツは、「狭く、濃く」です。
私も仕事中は気が短いので、人のことはあまり言えませんが、勢いだけで辞めてしまうと、少し間気が晴れるだけで代償があまりに大きすぎます。
職場では、溢れる感情をぶつけつつも、プライベートでは次の仕事先を探って、賢く立ち回るのが大人の対応だと思いますよ。